かわいくて、強い!?ドミソガーデンの衣装(泉茉里さん・タマキチヒロさんインタビュー)

2020年3月オープンのアイドルミュージック カフェ&バー「ドミソガーデン」。

ナチュラル系カフェバーをコンセプトにしていますが、秋葉原のお店としてはやっぱり制服は可愛い方がいい!ということで、マルチな才能を持つこのお二人に衣装の制作をお願いしました。

デザインした人

泉茉里(IZUMI MARI)さん

元いずこねこ。
プロデューサー・サクライケンタが生み出す「現音ポップ」と呼ばれる、現代音楽とポップスを融合させた楽曲に、暗い歌詞と笑顔のパフォーマンスのコントラストで、楽曲派ソロアイドルとして注目された。
西島大介、浅野いにおらと、CDイラストでコラボするなどし、現在は音楽以外にもマルチな活動を展開している

つくった人

タマキチヒロ(TAMAKI CHIHIRO)さん

衣装づくりのプロフェッショナル。
今回のプロジェクトでは衣装制作をすべて一人で担当。
国民的アイドルグループをはじめ、ベテラン声優ユニットなども手掛け豊富な経験を持つ。
中でも東京女子プロレスのユニフォームは、アイドル的な要素はもちろん、スポーツの機能的な要素を損なわない独自の技術で作り上げている。

「デザインには悩まなかった (茉里) 」ドミソガーデンの衣装のポイント

茉里:

お店のコンセプトを聞いて、まずは、いかにも「アイドルっぽい」制服や、短いスカートなどではないシルエットにしよう、と考えてみました。

シンプルで、ちょっとエレガントに・・・とイメージしていくと、自然と今のようなデザインになった感じです。

あとは、やっぱり色見!

まったく悩まず、パッと浮かんだパターンがこのパステル調の組み合わせです。

とくに、ピンクは主張が激しくなりがちですが、他の色ともうまく調和して、印象に残るカラーとして活きているので、注目して欲しいポイントです。

チヒロ:

あんまりない色づかいですね。あんまりない!

そういうのも含めて、茉里さんのデザインは上品なイメージがすごくいいです!

いつもはプロレスやポールスポーツなど、ナイスバディに見える、ぴちぴちなレオタードをベースに作ることが多いので、上品なところや、まるみ、ゆとりやエレガントなところを意識して制作にとりかかりました。

「サイドのリボン」で女の子らしさ。そして自分らしさを表現した「3つのリボン」

茉里:

各パーツについては、袖のカフスとか、襟がカチッとしているところが、女の子の柔らかさとのコントラストを引き立てる演出になっています。

チヒロ:

ボタンも、ステージ衣装とかだと多いピカピカなものではなく、上品さを出すためにマットなものにしました。

茉里:

そして、女の子らしさを引き立てる「リボン」は、今回の一番のポイントなんです!

腰から両サイドに流れる長いリボンは、ひらりと揺れる女の子らしい感じや、明るいピンクで足元も映えさせたかったので取り入れてみました。また、肩のラインからの統一感も「制服っぽさ」を出せていると思います。

そして、今回は襟裳に結ぶリボンを3種類作ってみました。

制服っていうのは、誰が来ても似合ってしまうんですけど、その代わり一人ひとりのキャラクターを伝えづらくなってしまうんですよね。

なのでキャストのメンバーには、3つのリボンから、「自分らしさ」や「どうみられたいか」などの想いを込めて、選んで着てほしいです。

チヒロさんに制作依頼をした理由は「プロレス」!?

茉里:

今回、チヒロさんに制作を頼んだ理由を一言でいうと「プロレスの衣装を作っているから!」。

実際にこれまでチヒロさんに作ってもらったステージ衣装は、激しく動いても、何度洗っても型崩れをしない、そしてジャストフィットのまま。

丈夫なだけでなく、着る人のことを考えてくれている機能的な衣装だからです。

たとえば、プリーツスカートとかは、すぐに折り目が消えていまったりして、ちゃんと耐久性まで考えると、 なかなか採用すること自体難しいのですが、チヒロさんは、デザインの要望をしっかり受け止めつつ、耐久性があり、何度着ても出来立てのまま崩れない(!)ように仕立ててくれるんです。

チヒロ:

ついつい下準備や固く作る癖が・・・。平均がプロレスの感覚なので。

とくにプロレスは、体をありえない方向に曲げることもあるので、人のいろいろな動きを考えて作っています。

茉里:

もちろん大事に着てもらいたいですけど、一生懸命働いても衣装は可愛いまま、というのが私たちから頑張るメンバーへのエールだと思ってもらえれば!

アイドル音楽をコンセプトにした「ドミソガーデン」はありそうで、なかった

茉里:

今は、アイドルカフェだけでなく、メイド喫茶やコンセプトカフェでも、パフォーマンスがあるお店は多いですが、ゆっくり楽曲を聞かせるってところはなかったかな。

このお店で、色々な人や音楽が集まって、情報収集が出来たり、ちょっと通なお客さんが集まるたまり場になったりしたら、面白いかもしれませんね。

チヒロ:

海外の人に来てもらいたい!

(日本独特の)アイドルっていう文化としてもどう思うか気になるし、音楽として楽しんでもらうのも、おもしろそうだなー。

お二人が一番思い浮かぶ、アイドル楽曲と言えば?

茉里:

うーん。やっぱりアイドルって、幅広すぎて難しいけど・・・℃-uteですかね。

たとえば、この服だと「大きな愛でもてなして」(2006)の大人バージョンってイメージかなぁ。

「桃色スパークリング」(2012)とかもいいし・・・(といろいろな想いが止まらず)

チヒロ:

実は、そんなにアイドルに詳しくないんですけど、いいですか?

アイドルというと松浦亜弥さんが思い浮かびますね。

えーと、タイトル忘れたんですけど「いぇーい、めっちゃ、ほーりでー」って。

茉里:

そのまま(笑)
※「Yeah! めっちゃホリディ」(2002)

チヒロ:

あ、あとはね「もーもーいーろーのかた、おもーい」

茉里:

だから、そのままだって!
※「♡桃色片想い♡」(2002)

最後に一言おねがいします

茉里:

この衣装がかわいいから働きたい、って思えるきっかけになればいいです。

チヒロ:

茉里ちゃんと一緒にできて嬉しかったです!

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